今年は初雪の前に春一番 - 気候の変化は日本の伝統文化も壊してしまう
2月3日の節分が過ぎると翌日4日は立春、二十四ある「節気」の最初です。「日本人のしきたり」(飯倉晴武 編著 青春新書INTELLIGENCE)という本が売れているというので読んでみました。
中国の戦国時代(紀元前400~200年頃)に太陰暦による季節のずれを直して四季を正しく示すため、一年を十二の「中気」と十二の「節季」に分け、それらに名前をつけたのが「二十四節気」だそうで、日本では江戸時代の暦から採用されたとのことです。並べると下記の通りですが、これら全ての名称・意味・新暦との目安がしっかりと頭に入っている方は、日本文学や歴史に造詣が深いか、俳句を詠むような方でしょうか。
春 - 立春・雨水・啓蟄・春分・清明・穀雨
夏 - 立夏・小満・芒種・夏至・小暑・大暑
秋 - 立秋・処暑・白露・秋分・寒露・霜降
冬 - 立冬・小雪・大雪・冬至・小寒・大寒
立春を過ぎたということは暦の上で春が始まり、この日の後に吹く強い南風が「春一番」となるわけですが、今年、関東地区では2月14日に観測されたとのことです。気象庁によると発表の目安は各地で少しずつ違うとのことですが、関東地方では次の通りです。
① 発表する期間は立春から春分までのあいだ
② 日本海に低気圧があること
③ 強い南寄りの風(風向は東南東から西南西まで、風速8m/s以上)が吹き
④ 気温が上昇すること
確かにこの日は生暖かく強い風が夕方から吹きました。「初雪も降らないのに春一番とは…」とTVニュースで言っていましたが、全くその通りです。「やっぱり今年は暖冬なのだなぁ」と実感ました。
春はだんだんと日が長くなり、コートが不要になり、やがて桜が花を咲かせ、と楽しい気分にさせてくれるから好きな季節なのですが、厳しい冬があってこそ楽しさは増すものです。
冬だというのにコンビニではおでんが売れずにアイスクリームが売れ、薬局では花粉症対策グッズが予想外に売上を伸ばし、ブティックではコートが売れず早々と春物を投入しているとのこと。やっぱりなんだか変だと思いませんか。
二十四節気が使われたということは、昔の日本はとても季節の変化が感じられたということに他なりません。特にこの数年、身の回りにある季節の変化にはめりはりがなく、目に映るもの、肌で感じる季節の波が知らぬ間に小さくなってきていると感じます。
私達日本人の子孫が自国の古典文学を学んだり、俳句を詠もうとするときに、二十四節気と実際の気候が大きくずれていたらどうなるでしょう。気候の変化は私たちの大切な伝統文化をも壊してしまうのではと思います。
