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恵みの十数秒

今月から、気象庁による緊急地震速報がスタートしました。地震の初期微動を検知し、強い揺れが来ることを事前に知らせるものですが、これによって、揺れに備えて身構え、安全確保のために行動することができる・・・地震列島・日本に暮らす私たちにとって、画期的なシステムですね。

まだ『予知』ではないし、震源に近い地域では速報が間に合わないケースもあり得るようです。それでも、突然おそってくる地震の恐ろしさを思えば、「ついにここまで技術が発達したか。」と感心します。しかし、それと同時に「これだけ技術が発達しても、まだ数秒~数十秒前にしか分からないのか。」と、自然の偉大さと人間の存在の小ささを改めて思い知らされた気もします。

私たちは、地球温暖化などの環境問題に取り組むとき、つい“地球を『救う』”とか“環境を『守る』”と簡単に言ってしまいますが、自然災害の前には限りなく無力です。地震に関していえば、P波(初期微動)とS波(主要動)という二つの揺れの間に生じるわずかな時間が、地球から私たち人間へ与えられた恵みのようにさえ感じられます。

さて、このわずかな時間をどういかせば良いのでしょうか。気象庁は、「周囲の状況に応じて、あわてずに、まず身の安全を確保する。」ことが全ての基本であると説明しています。

・家庭では、あわてて外に飛び出さず、頭を保護して机の下に隠れる。
・屋外では、看板や割れたガラスの落下に注意して、ビルやブロック塀のそばから離れる。
・車の運転中は、あわててブレーキをかけずに、ハザードランプを点灯し、揺れを感じたらゆっくり停止する。

優先すべきことと、してはならないことを最低限理解していれば、たとえわずか10秒でも、猶予時間を有効に使うことができるのだと思います。

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ところで、みなさんは、テレビ局によって異なる緊急地震速報のチャイム音を、ニュース速報などの音と聞き分けることができますか? 反射的に正しい行動をとるためには、チャイム音を統一した方が良かったのではないか、と思います。長い年月を経て、ようやく与えられた貴重な数十秒。「ハッ この音は何だっけ」などと考えてロスするのは、もったいように思えてならないのです。

(写真は2005年3月20日午前10時53分40.3秒、福岡県北西沖の玄界灘で発生した最大震度6弱の福岡県西方沖地震直後のとある事務所の様子です)


 

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