« 恵みの十数秒 |  BLOGトップページ  | 秋をむかえて変る有楽町駅周辺 »

ドキュメンタリー映画「北極のナヌー」- 急速に縮小する北極海の氷

 10月1日(月)、NASA(米国航空宇宙局)は北極海を覆う多年氷の面積が、2年前に比べて2割以上も減って観測史上最低になったと発表しました。

 北極海で1年以上溶けない氷を「多年氷」というのですが、その分布や動きを分析すると、今年9月14日の多年氷の面積は二年前よりも23%も縮小し、1979年の観測開始以来で最低だとのことです。NASAによると、70~90年代にかけて北極海の多年氷面積は10年ごとに約50万平方キロずつ減少し、2000年以降その減少のペースは3倍近くになっています。

 北極海を覆っている氷は、太陽光を反射させることで地球の気温上昇を抑える効果を持っています。NSIDC(米国雪氷データセンター)によると、もしこのままのペースで地球温暖化が進行した場合には、2040年頃には北極の氷は夏には完全に溶けてなくなると述べており、そうなった場合には太陽光の照射が海水面温度を上昇させるため、さらに地球温暖化が加速する可能性もあるのです。

 そんなニュースの発表と合わせるように、ナショナル ジオグラフィック フィルムが製作した映画「北極のナヌー」が、10月6日(土)から全国公開されました。白くま、セイウチを中心に北極に住む動物の生態を長期間にわたって記録し、構想から10年を経て完成された自然科学ドキュメンタリー映画です。

071009_01.jpg

 新聞やTVの映画評でも紹介されていたので、早速この映画を見に行ってみました。公開中の渋谷の映画館前には、主人公の白くま「ナヌー」のかわいらしい大きなぬいぐるみが置かれており、見に来た人は思わずさわりたくなってしまいます。

071009_02.jpg

 この映画の中でも、急速に縮小しつつある北極海の氷と直面しながら生きる白くまの姿が描かれているのですが、記録を開始した時点で監督・撮影をした動物学者夫妻(アダム・ラヴェッチ/サラ・ロバートソン)は、これほどの速さで北極の氷が失われて行くことを果たして想像できたでしょうか。おそらくできなかったのではと思います。

 北極は北の果て、普通の人なら生涯行く機会のない遠い場所です。しかし、そこでは地球温暖化が目に見える形で急速に現れ始めており、そこに生きる白くま達は、理由もわからないままに溶けていく氷と戦いながら、子供を育て、何とか生き延びようとしています。

 映画を観終わって一休みしようと思い、階上のカフェに入ってケーキセットをオーダーしたら、でてきたお皿には映画とのコラボレーションで白くまの顔がチョコレートで描かれていました。「ナヌー」と比べてなんと切実感のない私達の生活・・・

071009_03.jpg

 

Copyright (C) 2006 板硝子協会 All Rights Reserved.

経済の基礎知識