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アユタヤ - 華麗な王朝文化と過去の栄光が静寂に包まれる場所 (2)

 アユタヤとその周辺は1991年に世界遺産(文化遺産)に登録されています。街は四方を川と運河に囲まれ、14世紀半ばにウートン王がここに王朝を開いて以来、水運に恵まれた街は諸外国との交易に支えられて大いに栄え、35代の王が約400年間にわたって統治しました。

 しかし、その末期には度重なるビルマ軍の攻撃により滅び、街は破壊され、現在は数多く残る遺跡によってのみ、その栄光と繁栄をうかがい知ることができるばかりです。数ある遺跡の中で最も有名であり、また、歴史的に重要とされているのが、アユタヤ王室の最大の守護寺院「ワット・プラ・スィー・サンペット」(Wat Phra Si Sanphet)です。

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ワット・プラ・スィー・サンペット


 この寺院の仏塔はセイロン様式で15世紀に建造されたものです。三つ並んだ仏塔には、アユタヤ歴代3人の王の遺骨が納められていたそうです。ところどころセメントで補修されていますが、日干しレンガでつくられた周辺遺構の赤い色と、石灰で白くなった仏塔のコントラストが、青空の下で圧倒的な威容を見る者に感じさせます。

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三基並んだセイロン様式の仏塔


 仏塔の北側にあったという王宮は破壊され、土台と柱の名残しか残っていません。裏手に回ってみると、首を落とされた石造りの仏像がいくつもありました。白い花は誰が供えたのでしょうか、静寂の中で何かを語りかけているように感じます。

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首を落とされた仏像


 周辺にはタイの伝統家屋を再現したものがあります。木造の高床式なのですが、ガイドによると、この構造は下を通る風による暑さしのぎだけでなく、たびたび起こる洪水対策もあるとのことです。

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タイの高床式伝統家屋


 世界遺産指定地区といっても、観光地ですからタイならではのアトラクションもあります。象に乗って遺跡の周囲を巡るエレファント・キャンプです。タイは熱帯モンスーン気候のため、11月は雨季が明け乾季に入ったところなので、湿度が低く風も心地良いのですが、やはり日差しは強いです。なので、お客さん待ちの象は木陰に集まり、象使いと一緒に休息しています。

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エレファント・キャンプの象たち


 アユタヤ王朝第3代のボーロマラーチャー1世によって、14世紀後半に建立されたのが「ワット・プラ・マハタート」です。この寺院もビルマ軍によって、徹底的に破壊されてしまっています。周辺は草が刈られてきれいに手入れされていますが、それがかえって「廃墟」という印象を深めています。

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ワット・プラ・マハタート遺跡


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形をのこした数少ない仏像


 ここで観光客が驚くのが、木の根に取り込まれた石造りの仏頭です。いつ、どのように、してこのようなことになったのかは、誰もわからないとのことです。

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ワット・プラ・マハタートの
木の根に取り込まれた仏頭


 遺跡の周囲はとても静かです。時おり、鳥の鳴き声が聞こえてくる以外、静寂につつまれています。傾きかけたクメール様式の仏塔ですが、かつては頂上が金色に輝いていたとのことです。

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ワット・プラ・マハタート遺跡 傾いた仏塔


 アユタヤの街にはこの他にも多くの遺跡がありますが、日帰りでは全てを見ることはできません。バスツアーの一行はこのあと、チャオプラヤー川にある船着場に向かい、船で川を下りながらバンコクへ戻りました。アユタヤから二時間余り、昼食を取りながらバンコクのダウンタウンに着いたときには午後4時を回っていました。

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チャオプラヤー川を下ってバンコク市内へ



 

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