求道会館
小学校の同級生に誘われて、第4土曜日のみに公開されている求道会館を見学してきました。文京区本郷の東大・正門の向かいの路地を歩いてゆくとその建物が姿を見せてきます。
界隈には昔ながらの日本旅館があったり、今ではもう立てられない木造3階建ての共同住宅があったりとタイムスリップしたような街がありました。

旅館
木造3階建て「本郷館」
東京都の有形文化財に指定されているこの建物の由来は多少知っていました。昨年、この隣に建つ「求道学舎」という建物がリニューアルされ定期借地権付き分譲されることになり、改修計画に関わった建築家・橋本文隆氏からお話を聞いたことがありました。

求道会館 正面
建物の歴史から言えば、この2つの建物を組にして考えないといけないのでしょうが、住宅として住まわれている学舎の方は、残念ながら今回は見学できませんでした。

求道学舎(元の学生寮、集合住宅)
1時から開始された説明は、この建物を建てた近角常観(ちかずみじょうかん)と言う創設者のお孫さんで建築家の近角真一氏が熱心に語っていただきました。創設者の近角常観は1872年(明治3年)に生まれ、若い頃にヨーロッパを回り帰国後、仏教の布教活動のよりどころとしてキリスト教のような教会形式の教会堂の建設を思い立ち、当事、新進気鋭の武田五一という建築家に設計を依頼したそうです。

説明される近角真一氏
依頼した項目は【1】キリスト教会のようではない建物、【2】仏教の建物のようではない建物、【3】レンガ造のようではない建物の3つでした。関西では作品が多く同志社などの建物を多く手がけていますが、関東では隣の「求道学舎」(学生寮)と2つだけとのことでした。

古い網入りガラス
菩提樹を描いたステンドグラス
建物の外観は明治の洋館建築そのものです。中に入ると椅子席が整然と並び、両側にバルコニーが突き出してキリスト教会を思い浮かべます。そして中央奥には祭壇のある位置に六角堂がはめ込まれて阿弥陀菩薩が鎮座(いや立像ですから)しています。ここは浄土真宗の寺院なのです。

堂内
1915年(大正4年)に完成、常観の死後、戦後50年ほどは荒廃されたままになっていました。
東京都の文化財に指定され孫の真一さん達の努力で2002年(平成14年)にリニューアルして公開されて現在に至っています。
新しい仏教の普及活動を建物で示そうとした情熱と信念が形作った建物だと思いました。
(求道会館ホームページ http://www.kyudo-kaikan.org/map.html)

























