インテリアなどに造詣が深いM様ご夫妻。拝見すれば拝見するほど、ご夫妻のこだわりが見えてきます。
まず、ダイニングの白い壁と床の空間からつづく1階のトイレの壁。なんともいえないくらいかわいいピンク色!1階のトイレはピンク色がいいなと思った奥様、どうしても気に入った色が見つからず、ペンキを各方面でさがし、結局海外の色見本帳をもとに調合してもらったとか。
エコガラスもメーカーごとに色合いが微妙に異なるので、見比べて好みのメーカーにしたそうです。また、階段のラワン材の踏板はM様が探し出してきたお気に入り。
さらに玄関を入ったところにある間仕切り兼収納の家具は、今野氏がデザインして内部をM様ご夫妻がペンキで色分けして仕上げたとか。
このようにM様ご夫妻は既製のものでどうしてもしっくりこない部分は、じっくりと好きなものをさがしたり、作ったりなさっています。素敵なのはそのプロセスをとても楽しまれていること。そういう細部へのこだわりにも対応できるのが注文建築のいいところです。
「Mさんご夫妻は色々勉強して話をもってきてくれるので、ぼくも勉強になって楽しかったですよ」と今野氏。家を建てることになってから、文字通り今野氏とMご夫妻が二人三脚で2年ほどかけて竣工したM邸。
一昨年の秋の終わりに引っ越してから、好きなものを厳選のうえ買い足したり、ファブリックを活用したりと、住まいづくりを楽しんでいるご様子です。
「引き渡したときは、家はまさに素の状態。今ではすっかりMさんの色に染まってきていますよね」と今野氏。
暮しを楽しむ気持ちがたっぷりあるご夫妻のこと、これからこのシンプルでゆったりした家を、さらに“M家仕様の我が家”にカスタマイズさせ進化させていくことでしょう。
家づくりのプロに質問!
Q. 家づくりを成功させるための、打ち合わせのポイントは?
希望を伝えるにあたって、細かな仕様をリストアップするのも大事ですが、最もつかみ取りたいのは、施主様がどんなライフスタイルなのか、どんな住まい方がしたいのかということです。希望の仕様を積み上げるだけならだれでもできますが、ぼくは、その人の生活や生き方によりあった住まいを作りたいと思っていますので、雑談のような会話も大事にします。どんなことでも躊躇せずに話をしてほしいですね。

▲家づくりは長丁場。その間ずっと「いい家をつくりたい」という情熱、そしていざとなったら「優先順位をつける」勇気をもっていてほしいですね。