窓から見える青い空。この空がいつまでも続くように、いろいろ考えたいエコのこと。というわけで、エコ先進国と言われるドイツ、デンマークにお住まいのおふたりにも参加いただき、エコについてのよしなしごとを楽しく気軽に、でも真剣に語り合います。
今日もエコ日和

氷点下の暮らし

先週から、雪になりました。
今年も厳しい冬になりそう、との予報が秋口に出ていましたが、いよいよ氷点下での暮らしがはじまりました。
今日はちょっと暖かくなったわね、と寒暖計に目をやると、目盛りは0℃に上がっている、という毎日です。
ラジオからは、相次ぐ車のスリップ事故や道路の渋滞や通行止めのニュースが流れてきます。


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そして、除雪と路面の凍結防止が市民の日課になります。
主要な道路には自治体の除雪車が出ますが、自宅前の歩道の雪の始末や、歩行者が滑って転んだりしないように凍結防止用の砂利を撒いたりするのは、土地所有者の責任です。賃貸住宅の賃貸契約書にも、それを家主と店子のどちらの負担とするか、が明記されています。
その作業時間は「ウィークデーは午前7時半まで、祝休日は午前9時まで。日中も雪が降りつづいたり、路面が凍りついたりした場合は必要に応じて夜9時まで」、作業範囲は「歩道車道の区別がない道路では、人ふたりが並んで歩けるように、1.5m 幅」で行うように、と、テュービンゲンの市条例では定められています。
豆まきのように路面に撒く凍結防止用の砂利は、税金でまかなわれ、市内あちこちの道路脇に置かれた木製の箱に貯蔵されています。寒波が何度もやってきて、30年ぶりの大雪となった昨冬は、各地でこの砂利が底をつき、大きな問題になりました。

1年の半分近くのあいだ、早起きしてスコップや箒を手に汗をかくのも健康的かも......とはいえ、朝寝坊のわたしなどにはとてもつとまりそうにありません。幸い、わたしの住むアパートには頼もしい建物管理人がいて、毎朝6時ごろにやって来てはきっちり作業を済ませてくれます。


氷点下暮らしはまたエネルギー消費の日々でもあります。

ドイツの住宅での最終エネルギー年間消費の内訳は、暖房に75%、照明・家電製品に12%、給湯に10%、調理に3%。その70%が、12月から3月までの期間の暖房(多くは地下室や屋根裏階に設置された灯油やガスのボイラーによるセントラルヒーティング)で費やされる、といいます。
寝室は16℃、台所は18℃、浴室は22℃、居間は20℃が適温、室温を1℃下げれば6%のエネルギー節約になる、効率の良いボイラーに替えるように、それで出費もかなり抑えることができる、と、もう20年ほども前からキャンペーンがはられています。

実際、わたしの周囲では、暖房をつけたまま寝ると体調に響く、と、寝室の暖房バルブは開けないという人が多数です。わたしもそのひとり、ホテルに宿泊するときも室内の暖房を切り、持参の湯たんぽでベッドを暖めてから就寝することにしています。電気毛布なんて、もってのほか、ですしね。
服をしっかり着込んでいれば、居間兼仕事部屋も20℃でじゅうぶんです。外から帰ってきたときなど、ああ、うちはあったかい、と、思わず声を上げてしまいます。
でも、オバアチャンたち(わたしと同年配か、それ以上の女性)を食事やお茶に招ぶと、「この家は、寒い、寒い」と不満の声がつい出ます。なので、そんなお客のときは、トウガラシやショウガ、ネギ、ニンニクをきかせた料理、ショウガ汁入りの濃いめにいれた紅茶、膝掛け毛布を用意します。


 氷点下のドイツ暮らし、ひとつだけ、残念なことがあります。
それは、わたしの鼻の頭に埋め込まれていた天然の雪センサーが作動しなくなってしまったこと。
日本にいたころは、朝方、雪が降っていると、カーテンを閉め切った室内でも鼻先がピクッと外の空気を感知して、飛び起きることができました。それがわたしの自慢で、冬の朝のヨロコビでもありました。
ドイツに来てから、それがすっかり失われてしまったのです。
鼻が利かなくなったのではなく、家のつくりのせいらしい、と気づいたのは、何年も経ってから。
今のアパートの外壁の厚みは約33cm、複層ガラスの木枠サッシ窓。現行の住宅省エネ基準に較べれば、まだまだ緩い基準で建てられた築17年の建物ですが、それでも屋内にいながら外気を感じるのはどうやら無理のようです ......。


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投稿者:森さん  カテゴリー:
2010年11月29日


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2011年夏から協会に参加。省エネ担当。技術開発出身で戸惑うことが多く、右往左往しています。ミステリー、オーディオとペットとの散歩が趣味。

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