窓から見える青い空。この空がいつまでも続くように、いろいろ考えたいエコのこと。というわけで、エコ先進国と言われるドイツ、デンマークにお住まいのおふたりにも参加いただき、エコについてのよしなしごとを楽しく気軽に、でも真剣に語り合います。
今日もエコ日和

ベルリンで、非・日常


すっかり肌寒い秋風が吹くようになったテュービンゲンから、こんにちは。
家の中だと陽射しが心地よく、暖かいのだと錯覚して、外に出てみて凍える、ということを繰り返しています。
福田さんの秋の雲と水上バスの雲、うっとりします。気持ちが良い寒さに見えますが、どうですか?
何年か前に編み物がまた流行、寒い季節に向けて、編み物をする(大抵は)女の子を街中で見かけるようになってきました。店番中に、喫茶店で友だちと世間話をしながら、大学の講義中に・・・と集中しなくては編めないわたしは、ちゃんと話が通じているのか気になります。

テュービンゲンの誇るプラタナス並木、もうそろそろ黄金に染まる季節
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9月初旬、ベルリンに5日間だけ行ってきました。友人・ケイちゃんを訪ねて遊びに行ったつもりだったのですが、新聞で読んでいる世界が首都ベルリンでは現実なのだ、ということを意識していなかった分、驚くばかりで、あまり遊んでいる暇はありませんでした。
朝早く、のんびりしたテュービンゲンからシェア・ライドの車に乗り込み、約7時間北へ。昼過ぎに到着するが否や、一部、大変なことになっていると、ごったごったを実感させられました。

8月後半から避難民がヨーロッパに続々と到着していると、毎日ニュースで放送されるようになりました。
都市をつなぐ電車、たとえばブタペスト-ヴィーン間も、波を食い止めようと、何日も止められました。
その間、人びとはドイツやオーストリアを目指し高速道路を歩き始め、ドイツからも迎えの車やバスが手配されました。道路は渋滞混雑、ブタペスト駅前では抗議のデモが始まったり、「避難民の波をコントロールするために」ハンガリー政府はセルビアとの間に175kmの「壁」(有刺鉄線)を造り上げ、10月末までには4メートルの金網フェンスを予定していると発表しました。
ドイツ・メルケル首相は、ドイツの(一応)受け入れ態度を表明。9月5日と6日の2日間でバイエルン州・ミュンヒェンには17.000人が無事到着し、「Refugees Welcome」と祝われるシーンは、テレビやネットにより全国に広がりました。
それでも時間が経ち、彼女の政治にも批判の声が上がって来るようになっています。非難して来る人びとを受け入れるのは良いのですが、どれだけの人びとを、どのように受け入れるのか。それがはっきりしなく、混乱しています。

9月初旬、ベルリンの第一申請受付所
IMG_9923.JPGベルリンの第一申請受付所は約600人が毎日広場で受付の順番待ち。トイレは2個所に、計7つ、もちろん列が途切れることはありません。今のところまだ、受付には3日から3か月もかかり、苛立も目立つように。現在、この場での待ち人は1000人以上になり、混雑は日に日に増しているそう。


約4年前から難民申請をする人が増えているのですが、2011年には5万3千人、2012年/7万8千人、2013年/12万7千人、2014年/20万人、2015年は8月までに25万6千人の難民申請がされ、現在、26万もの人びとが申請提出、処理を待っています。
ドイツに到着した難民の人の出身地はシリア(22%)、コソヴォ(16%)、アルバニア(15%)、その他アフガニスタン、イラクやソマリアなど。
2011年にシリアで国内戦争が始まって以来、統計上25万人以上の人が殺されました。
「問題」がここまで大きくなりやっと、ロシア、アメリカ、ヨーロッパが動き始めています。
十分に武器で儲けてきたのです、その武器に追われ逃げて来る人びとを受け入れるのは「責任」でもある、という見方もありますが、その反面、ネオ・ナチや右翼の組織により約340ものハイムが燃え落ちています(シュピーゲル誌8月)。
テュービンゲンの隣村でも、難民のハイムから火が出たのですが、燃え種は見つかりませんでした。これは、放火ではなく、90人弱の(シェアを強いられた、国籍も信仰も異なる)人間が、たった2つっきりの台所を使わなくてはいけない事態、それこそが放火罪に問われるべきなのですが、そんなことを言っていられない現実があります。

非常事態で急がなくてはいけないのですが、政治には時間を必要とし、首都・ベルリンでは対応が全然しきれていなく、9割以上がボランティア/個人の手/様ざまな団体により動かされています。
それでも一人一人には難し過ぎて、限界があり、混乱は日に日に酷くなってきています。
夏は過ぎ、秋風が吹き始めていますが、今年の冬は寒くなるのかどうなのか心配で、寒くなる前に、どうにか受け入れ体制を整えなくては、という焦りもあります。

そしてこんな非常事態でつくづく疲れるのは、報道の「ズレ」や「客観性のなさ(筋書き作り過ぎ)」に驚かされながら、様ざまなモノの見方と意見を持つニュースを見比べ、「わたしの現実」はどうなっているのかを自分で判断していかなくてはいけないコト。報道側にも主張があり、見る側が独自、判断をしなくてはいけなく、見極めていくことが難しいと思います。


ボランティアの名札・ゴミ箱
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人が流れ込み、揺れ動くドイツ。これからどうなっていくのか、予測ができません。
トルコには159万人、パキスタンには151万人、リバノンには115万人の避難民が暮らしていると統計がありますが、今からドイツにあるだろう変化はどのようになるのか。今から出てくるだろう問題をどのように解決していけるのか、非・日常が日常になった時、どうなるのか、ドイツはこれからです。


ベルリンの街角で見かけた大型落書き
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投稿者:森さん  カテゴリー:
2015年10月 5日


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2011年夏から協会に参加。省エネ担当。技術開発出身で戸惑うことが多く、右往左往しています。ミステリー、オーディオとペットとの散歩が趣味。

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南ドイツの小さな大学町テュービンゲンで「競争するより協同で」を教わりながら育つ。暮らしの中や旅路で出会う人たちの人生の多様性に魅了されています。

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