窓から見える青い空。この空がいつまでも続くように、いろいろ考えたいエコのこと。というわけで、エコ先進国と言われるドイツ、デンマークにお住まいのおふたりにも参加いただき、エコについてのよしなしごとを楽しく気軽に、でも真剣に語り合います。
今日もエコ日和

収穫の秋


 
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天気予報では雨でしたが、「たいしたことはないだろう」と思っていたら、強い雨になりました。コペンハーゲンで約束があったので、レインコートを着て、レインブーツを履いて、傘をさして出かけましたが、我が家からバス停まで5分歩いただけで、すっかり濡れてしまいました。雨の日は自転車に乗らない人が多いので、バスは混み合っています。冷たい雨に濡れて待っていた人々は、誰もがバスに乗り込むとホッとした表情です。街の広告塔に「現在の気温11℃」と表示がありました。ひと雨ごとに秋が深まります。

 
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用事を終えた午後、雨は小降りになっていました。街の公園の歩道を歩きながら、朝食時には美しい朝焼の空を窓から眺めていたことを思い出しました。大粒の雨が長時間降ったので、赤い太陽とオレンジ色に染まった空を見たのが今朝だったとは、信じられません。そんなことを考えて歩いているうちに雨は止んで、傘をたたみました。公園を出たところで東へ向かい、海岸沿いの駅まで歩くことにしました。学校帰りの子供達や早めに終業した人々が、歩道に沿った自転車道の上を勢い良く自転車を走らせていきます。みんなレインスーツを着ていますね。大通りの交差点で信号待ちの時に、この地区に特徴的な、彫刻やレリーフの付いた立派な20世紀初めに築かれた集合住宅の、それぞれ個性的な装飾を見上げたら、屋根の上に青空が広がっているのに気付きました。
 
ひと昔前までデンマークでは、空に灰色の雲がかかると霧雨がしとしと降るだけで、帽子をかぶっていたり、フード付きのレインスーツを着ていれば、傘は必要ありませんでした。朝から晩まで雨が続くこともなかったし、雨量も少なかったのです。傘をさして歩いていたら、「雨に濡れたら溶けちゃうの?」とすれ違った人に言われたこともあります。けれども最近は、デンマーク人も傘を使うようになりました。雨粒が大きいし、雨量も多いからです。気象研究家は地球上の乾いた地域はますます乾いて、雨の多い地域はますます雨が多くなると予想しています。原因は二酸化炭素などの温暖化促進物質の排出量が激増し、大気が大きな影響を受けているからです。話を聞いて怖くなりましたが、私たちが温暖化促進物質の排出量を抑制すれば、まだ希望が持てるというのが専門家の話です。
 
雨の多い夏でしたが、デンマークの農家は無事に麦類の刈取を終えました。果物売場には新鮮なリンゴやナシがたくさん並んでいます。収穫の季節です。最近は昔は伝統的な行事であった収穫祭が見直されて復活しています。生活協同組合COOPのスーパーマーケットでは10月の収穫祭に合わせて、エコロジカルな食材のキャンペーン'ØKOTOBER'を催しています。デンマーク語のエコロジカル=økologi、10月=oktoberから、「エコロジカルな10月」ECO-TOBERの意味でしょうね。
 
デンマークでは、除草剤や殺虫剤、化学薬品を原料にした肥料や飼料を使わないで育てた農産物だけでなく、健康に有害な成分や香料などアレルギーを誘発する物質を含有していない日用品は、エコマーク「Ø」の認定を受けると、エコロジカルな商品として販売が許可されています。1980年代に有機農法による牛乳の生産と販売が始まった頃には、今日のようにエコロジカルな食材や日用品が一般の消費者の間に広く普及し、商品の種類も販売量も増えるとは、全く予想していなかったそうです。最近は、安値を特長にするスーパーマーケットでもエコマークの付いた乳製品や野菜や果物を買えるようになりました。
 
そしてこの頃は、家畜の飼育環境への関心が高まっています。身動きも出来ないほど小さな檻に入れられた豚や、歩いたり羽を広げたりする空間のない鶏舎で育つ鶏やアヒル、そして太陽の光や屋外の空気の入らない建物で暮らす乳牛など、デンマークの生産性を優先した農業の発展の裏舞台には、かわいそうな状況で生きている家畜が多いことは、街で暮らす消費者が知らない事実です。けれども動物保護団体や自然保護協会が消費者への呼びかけや政府への働きかけを続けて20年ほど、屋外で家畜を飼育する農家が増えてきました。野外飼育の家畜は、豚も鶏やアヒルも牛も、1日を屋外で過ごすと、夕方には屋内に戻ってくるのだそうです。そして、冬の寒い時期には外へは出ずに自然の光や空気と運動する空間が充分な建物の中で過ごします。
 
ところで、生来の生息環境により近い野外飼育では、家畜の運動量が多く、またストレスも少ないそうです。実はストレスでの緊張がなく、運動を充分とった家畜の肉は柔らかいそうで、野外飼育された家畜の肉を喜ぶ消費者も増えています。

 
IMG_0370森の地面の緑の苔.JPG
雨の後に晴れるとキノコが出るので、気になって森へ出かけました。雨上がりの森は地面も空気も、しっとりしています。樹木の間を抜けた太陽の光に当たると温かくても、日陰はひんやりしています。湿った地面には苔がたくさんありました。水気を帯びた苔は、陽光が当たると緑の色がきれいに映えています。

 
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積もった落ち葉のフカフカの地面を歩いてまわると、いろいろな種類のキノコが、たくさん生えていました。ヒラタケやシメジやナメコに似たキノコもあって、どれも美味しそうですが、食べられるのかどうかわかりません。いつも楽しみにしているキノコは、ナメクジに先取りされたものしか残っていません。どうやら残円ながら、他のキノコ狩の先客がいたようです。

 
IMG_0372キノコの列.JPG
秋の雨が止むと、静かな満月の夜になりました。

 
IMG_0367満月.JPG



投稿者:福田さん  カテゴリー:
2017年10月10日


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