窓から見える青い空。この空がいつまでも続くように、いろいろ考えたいエコのこと。というわけで、エコ先進国と言われるドイツ、デンマークにお住まいのおふたりにも参加いただき、エコについてのよしなしごとを楽しく気軽に、でも真剣に語り合います。
今日もエコ日和

夏休み



丘の上の旧農家
IMG_0397 丘の上の旧農家.JPG

北欧は夏休み。いつもなら昼間には騒音や排気ガスや埃が気になって閉じている、通りに面した窓を開けて、心地よい新鮮な空気の室内で仕事です。斜向かいの幼稚園も夏休みで、子供達の楽しそうに遊ぶ声もなく、静かな住宅地には鳥のさえずりだけが聞こえます。

それでも、サッカーのワールドカップでデンマークのチームが活躍している間は、全国で盛り上がる応援の雰囲気が、郊外の我が家の街にも満ちていました。残念なことにPK戦でクロアチアに敗れると、まるで一夜にして隣近所の家族全てが夏休みの旅行へ出てしまったかのように、急に静かになりました。日本も残念でしたね。

今年の夏は本当に特別で、5月から続く良い天気で、ほとんど雨が降っていません。晴れて、気温が20℃以上の日が続くので、デンマークの海辺で楽しい夏休みを過ごすには最適です。ところが実は雨不足で、街の広場も公園も住宅の庭でも芝生が乾いて枯れていて、森や草地はすっかり乾燥しています。ですから、ライターやマッチなどでの点火は言うまでもなく、強い太陽の光と熱での自然発火での、火事の危険性が高く、全国の多くの自治体で屋外での火の使用を禁止しています。デンマークでは白夜の夏の青空の下、バーベキューの夕食が典型的なのですが、今年は残念ながら許可されるのは、敷石のテラスの上でだけ。我が家では雨が降るまで、しばらくお預けです。


収穫を待つ麦畑
IMG_0402 収穫を待つ麦畑.JPG

ちょっとは雨も期待したくなるほどですが、依然と天候は安定しているので、それではと、久しぶりに自転車旅行へ出ることにしました。目的地は海峡を渡ったスウェーデン南部の西海岸に突き出た半島状の丘陵Kullabergです。切りだった岩盤が10kmほど続き、所々にある洞窟に由来する、いろいろな言い伝えが残されています。120年ほど前からは、水浴を楽しむ避暑地として知られるようになると、小さな茶屋やホテルそしてゴルフ場などの観光施設が設備されて、海辺の避暑地になりました。


海岸の岩肌
IMG_0394海岸の岩肌.JPG

平らなデンマークから眺めると海上にそそり立つ立派な丘陵なので、ロッククライマーには評判です。けれども最高地点は187m。丘の上には森が広がり、たくさんの人々がハイキングに来ています。1971年に丘陵全域がスウェーデンの自然保護地区に指定されてからは、避暑地や観光地としての施設開発は止まったため、丘の上でも海辺でも野生の自然が残されています。


丘陵をめぐるハイキングコース
IMG_0400丘陵をめぐるハイキングコース.JPG

まずはデンマークからスウェーデンまで、海峡を渡る水上バスで。対岸のヘルシンボリから丘陵までは35kmほどで、我が家のデンマーク人曰く「たいした距離ではない」。ところが今年は運悪く、我が家から水上バスの港までの約25kmの移動で利用したい電車が線路の敷き替えで運休中です。仕方なく、天気も良いので、全行程を自転車走行することになりました。

海峡の反対側の街では、たくさんの黄色と青の旗が海風にはためいていました。ヘルシンボリはサッカーが盛んな街。ちょうどスウェーデンとイギリスの準々決勝の試合の日で、地元出身の選手を応援する人々が、黄色のナショナルチームのジャージを着て笑顔で港の広場へ集まって来ています。

楽しそうな雰囲気の街を後にして、私たちは海岸沿いをKullabergへ。数年前に来た時には、ところどころ自転車道が無くて車道を走ったり、住宅地に迷い込んだり、麦畑の間をあてもなく砂利道を走ったりしたのでが、今は自転車ルートが設けられていて、とても快適です。通りかかる地元の人たちは、大人も子供も黄色のジャージを着て、笑顔で挨拶。今日のサッカーの試合が楽しみにしているみたいです。


半島の突端と港
IMG_0390半島の突端と港.JPG

太陽の光が輝く青空の下、足は疲れても、追い風を受けて、半島が見えてきたら、もう少しと言い聞かせて。そしてやっとKullabergの突端に近い港Mölleで一休み。ここはホテルやレストランにカフェのある半島で最も評判の観光地です。けれども、私たちは丘陵のどこかでテントを設営して宿泊の予定です。重い足をペダルに乗せて、半島の坂道を上ったり下ったり。農場の直売や近郊の街へ出てスーパーマーケットで買い出しの後、丘陵の背を越えて、北岸の小さな港街Arlidに着きました。空の光が南岸よりも穏やかで、風景はパステル調の色合いです。

北岸の港
IMG_0392北岸の港.JPG

通り沿いの住宅から歓声や拍手が聞こえます。サッカーの試合をテレビで観戦しているのでしょうね。


北岸の街並み
IMG_0405 北岸の街並み.JPG

浜辺で自転車を止めて、海峡を渡る水上バスの免税店で買ったチョコレートをほうばったら、海から突き出た岩の間に造られた小さな湾状の海水浴場へ。冷たい海の水が心も身体も爽やかにしてくれました。

泳いだ後は、急にお腹が空いて、夕食。浜辺のベンチに座って、明るい北の空と海を眺めながら、「思い切って、ここに来て、良かったね」と我が家のデンマーク人。約束がなく、時間の制限がなく、ただただ今を体験するだけ。「時」の制約の無い1日を過ごして、私たちの日常は、どれほど時刻と時間に縛られたものであるかを実感。


明るい北の空
IMG_0393明るい北の空.JPG

テントを張って、宿泊の準備が整うと、半島の北側に回った太陽が、水平線上にオレンジ色に輝いていました。





投稿者:福田さん  カテゴリー:
2018年7月12日


ページの先頭へ

プロフィール

松本さん

2011年夏から協会に参加。省エネ担当。技術開発出身で戸惑うことが多く、右往左往しています。ミステリー、オーディオとペットとの散歩が趣味。

詳しいプロフィールはこちら

木原さん

元・協会 調査役。現在は、AGCのショールーム「AGC studio」勤務。

詳しいプロフィールはこちら

福田さん

デンマークに1993年より在住。環境に優しくて健康的なライフスタイルを自転車で走りながら実践しています。

詳しいプロフィールはこちら                 

上山さん

ミラノに22年目、古いものと新しい物が混在する面白い町です。日本のみなさまに何かお伝えできることがあれば嬉しいです。

詳しいプロフィールはこちら                 

森さん

南ドイツの小さな大学町テュービンゲンで「競争するより協同で」を教わりながら育つ。暮らしの中や旅路で出会う人たちの人生の多様性に魅了されています。

詳しいプロフィールはこちら

Calendar

2018年7月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        

Category

news

Back number

エコガラス

窓からエコをはじめませんか。熱をしっかり遮断する、省エネのエコガラス。

エコガラス

Copyright © 2006-2010 板硝子協会. All Rights Reserved.