窓から見える青い空。この空がいつまでも続くように、いろいろ考えたいエコのこと。というわけで、エコ先進国と言われるドイツ、デンマークにお住まいのおふたりにも参加いただき、エコについてのよしなしごとを楽しく気軽に、でも真剣に語り合います。
今日もエコ日和

闇に光が灯って



今年もまた、私の住む街の旧乗馬場の広場に大きなクリスマスツリーが立ちあがり、長い夜の闇に光が灯りました。秋が深まり、夜が長くなる時期には、宵闇が迫ると、四角い芝生の広場の上は、大きな暗い空間になってしまいます。広場を囲む路には外灯があっても、明るいのは近くだけ。それが、待降節の初めの日曜日の夕方に、大きなクリスマスツリーに光が灯ると、広場が夜でも明るくなるのです。

もみの木がクリスマスツリーの理想の形でなくても、LEDの電球の鎖がふぞろいに飾ってあっても、光が灯ると、広場の闇に美しい風景を描きます。そしてまた今年も、光に希望を見る季節を迎えました。

10年前の世界的な経済危機の後、他の街と同じように、私の住む街でも市の予算が窮屈になり、市議会では広場の大きなクリスマスツリーを諦めることが話し合われました。そのことが地域の新聞を通して議案が公表されると、もちろん、多くの市民が反対を市議会に訴え、広場のクリスマスツリーは継続されることになりました。

クリスマスツリーの伝統は残りましたが、市の予算に合わせて経費節減、それまではトレーラー2台で運ぶほどの大きな背の高いもみの木でしたが、1台で載る大きさに、飾りの電灯は節電タイプのLEDに代わりました。それでも今までどおり、郊外の大きな森で切り出した立派なもみの木です。小さいけれども、市民が守ったクリスマスツリーが、
冬至までの暗い夜の広場に輝いているのです。


光が灯って.jpg
デンマーク各地でクリスマスツリーに光が灯った待降節第一日曜日の12月2日、私は日本にいました。都心も実家の街も、まるでヨーロッパと同じように、たくさんのクリスマスの飾りで美しく彩られていて驚くほどです。そしてまた、デンマークの店頭に並ぶものと全く同じクリスマスの飾りや、たくさんのポインセチアが販売されていました。「ああ、そうか」と思いました。こちらで買える雑貨のほとんどは「made in China」ですから、同じものが日本で販売されていても不思議ではありません。

そういえば、人々がスマートフォンを手にして、電車に乗ればメッセージを交わしたり、インターネット検索をしたり、ゲームを興じたりする風景は、デンマークでも日本でもかわりはありません。街を行き交う人々の装いも、デンマークでも日本でも同じブランドが出店しているのだから、やはり、かわりがないのです。

実家に近い地元のショッピングセンターでグローバライゼーションの体験真只中、デンマークで耳にするのと同じクリスマスソングを聞きながら、「クリスマスツリーの販売が足りないな」と気づきました。すると、なんだか嬉しくなったのです。


クリスマスツリー販売.jpg
街で表層的に目にするものは同じになっても、人々の暮らしには、まだまだ伝統が深く根ざしているものですね。経済活動発展の追求によって、世界の隅々まで国際化がますます広がり続ける今、地域の文化や言語や風習が人々の貴重な資産になりました。

クリスマスツリーの点灯式は逃した今年ですが、ちょうど同じ日に、秩父の夜祭りの前日祭「宵宮」を体験。山に囲まれた秩父の街並を6台の大きな山車が引かれて周ります。立派な飾りの屋台や屋根の上には、数人の男性が乗っていて、各町の山車の強さを誇ります。秩父神社から山車が出ると、その壮大な姿に圧倒されていたのはウチのデンマーク人だけではありませんでした。


IMG_0612秩父夜祭宵宮.jpg
デンマークへ戻り、コペンハーゲンを訪ねると、チボリ公園の門は「クリスマス・マーケット」のための冬の装い。市庁舎広場には高いクリスマスツリーが青空へ背伸びをするように立っていました。白と赤の色が織り込まれたハートの飾りは、デンマーク人童話作家のハンス・クリスチャン・アンデルセンの考案です。


チボリの冬の装い.jpg
クリスマスを迎える季節のデンマークは特別。たくさんの大小の新旧の伝統と文化に出会います。


コペンハーゲン市庁舎とクリスマスツリー.jpg



投稿者:福田さん  カテゴリー:
2018年12月18日


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