窓から見える青い空。この空がいつまでも続くように、いろいろ考えたいエコのこと。というわけで、エコ先進国と言われるドイツ、デンマークにお住まいのおふたりにも参加いただき、エコについてのよしなしごとを楽しく気軽に、でも真剣に語り合います。
今日もエコ日和

夏に、さようなら



9月から暦は秋へ。8月31日は楽しい夏だったのに、まるで季節が移る区切りをつけるように、9月1日の朝、デンマークは秋を迎えていました。

31日は湿って暑くて、午後からゴロゴロと雷が灰色の雨雲の上に聞こえていて、夜には遠くに近くに落雷、深夜には強い雨が降り始めました。夜中に目が覚めて時計を見たら午前4時、雷と強い雨が依然と続いているのが窓の外に聞こえます。そして、なにやら異様なゴーっという強風が建物や樹木の間を通り抜ける音。

1日の朝には雨がやんで、いつものとおり静かな日曜日でしたが、道路の上は折れた小枝がたくさん落ちていました。森では背の高い木の太い枝が折れて落ちていたり、樹木が倒れていたり。雨と雷は気象情報で聞いていましたが、強風になるとは知らなかったので驚きです。私たちが寝ている間に嵐がやってきて、午前2時ごろと4時ごろに、突風が吹いたのだそうです。

嵐が去ると青空が広がって晴れましたが、空気が変わって、秋の香りを感じます。住宅地のところどころ、庭のリンゴの木に大きな赤い実が枝にたわわ。ミラベラの黄色い実もすっかり熟しています。背の高いナシの木にも、やはり枝にたくさんの実。森ではブナやナラの枝にも小さな実がぎっしり。風が吹いて木の実が地面に落ちるのを、どこかでリスが見張っています。


ブナの実
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空には秋の雲の土曜日、朝から心地よく晴れて「自転車で出かけよう!」ということになりました。目的地は海辺に建つ「ルイジアナ現代美術館」。
我が家から12-13kmの道のりは、まずは線路沿いの自転車道を北上。そして、いつものとおり、海岸沿いの元は漁師が住んでいた小さな家の並ぶ街を通り抜けて。天気が好いので、私たちのように自転車で浜まで来た家族やシニアの夫婦と狭い道ですれ違います。たくさんの人がいましたが、さすがに泳いでいる人はいないようです。美しい海の景色を眺められる高台にあるベンチでは、若いカップルが座って、持参したお弁当を広げていました。やはり自転車で来たようです。

美術館に着くと、駐車場も自転車置き場もいっぱい。入館券売り場には長い列ができています。大きな企画展が準備中なのに、たくさんの来館客がいるようです。美術館は現代美術の展示だけでなく、背の高い樹木や植栽と彫刻の庭と、海を見渡す庭からの素晴らしい景色が地元のデンマークや隣の国のスウェーデンでは知られていて、天気が好い日は特別に来館者が多いのです。


ルイジアナ現代美術館旧館
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追い風に乗ったサイクリングの後、常設展のジャコメッティの彫刻を久しぶりに見て、「来て良かったな」と思いました。大きな企画展は準備中でも、小さな企画展と写真展がありました。世界中の人災や天災による避難民への関心を促すような作品展示と、新しい富裕層の贅沢三昧なライフスタイルを捉えた写真展と、どちらも社会的なテーマです。そして、どちらも実物をモチーフに具体的で直接的な表現の展示で、目を背けたくなるような作品もありました。

生きるために必要最低限だけを抱えて避難し、雨風をしのぐだけの簡素な住まいで暮らす難民と、生きるためには不必要な自分の趣味や嗜好を限りなく追求し続ける富裕層者と、双方の展示で出会う人々は現代社会の両極にあって、一般人の私たちの日常生活では、どちらの人々と接することがありません。自宅にいてテレビや新聞や雑誌や各種メディアを通じて目にすることはあっても、私たちは目も耳も閉じてしまえば、自分以外の人々の暮らしぶりを知らないで、現代の社会が抱えた問題を知らないで、毎日を過ごすことができるのです。

抑えた照明の展示室を出ると、大きなガラス窓から入る自然光に満ちたショップの空間が、とても明るく感じられました。そして、緑の庭へ。


秋の色へ
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ていねいに整備された庭の芝生の上に立つと、背の高いブナや太い柳が、いつものとおりの姿でありました。カエデの葉が少しだけ秋に色づいたように思います。


大きなブナの木
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海と対岸のスウェーデンを見る静かな風景のあるヘンリー・ムーアの大きな彫刻の周りには、いつものとおりピクニックの人々。どうやらイタリア人の家族みたいです。イサム・ノグチの抽象的な形態の彫刻を見ていると、デンマーク語やスウェーデン語やドイツ語やフランス語や、通り過ぎる人々の静かな会話が耳に入ります。


彫刻と一緒にピクニック
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カフェで一息したいところでしたが、注文カウンターに長い列ができているので、断念。浜に切り立つテラスにあるアレキサンダー・カルダーのモビールの鮮やかな色が、青い空に映えていました。


青空に揺れるモビール
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投稿者:福田さん  カテゴリー:
2019年9月12日


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2011年夏から協会に参加。省エネ担当。技術開発出身で戸惑うことが多く、右往左往しています。ミステリー、オーディオとペットとの散歩が趣味。

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