窓から見える青い空。この空がいつまでも続くように、いろいろ考えたいエコのこと。というわけで、エコ先進国と言われるドイツ、デンマークにお住まいのおふたりにも参加いただき、エコについてのよしなしごとを楽しく気軽に、でも真剣に語り合います。
今日もエコ日和

ベジタリアンになろうかな?もしくはヴィーガン?



今年の夏休みは国内で、近場で、家で過ごす人が増えています。
そんな国内旅行者や今年は遠出はしないという現地人で賑わっているテュービンゲンから、こんにちは。

日中、暑い時にマスク着用を苦しく感じるのは分かるのですが、顎にマスク姿の歩行者をよく見かけ、複雑な気持になります。

町中はもちろん、近場の森や公園は多くの観光客や地元人で溢れかえっていて、「コロナってまだ、感染するよね?第二波が来るかもしれなくって、油断禁物だよね?」と訊きたくなります。


ロックダウン中のテュービンゲン。ずい分昔のように感じます
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6月、7月、ドイツでは食肉業界が諸メディアで話題になっていました。

全国の肉消費の約二割はドイツ一の大手精肉会社トニェス (Tönnies)によって主流大手スーパー(Lidl, Aldi, Edeka, Rewe, Kaufland など)を通し、各ストア・ブランド名(『Landjunker; 地主貴族』 や 『meine Metzgerei; わたしのお肉屋さん』などの消費者のハートをキャッチしそうな名前)で市場に出回ります。

そんな大手精肉会社トニェスで働く約1,700人もの人がコロナに感染し、請負契約で働いていた多くの外国人派遣労働者が何の手当もなく解雇され、いきなり2週間以内に新しい職場を見つけ、労働ビザを申請するよう下請け会社から伝えられたり、「隔離」を強いられた労働者が先も判らず狭い宿舎に閉じ込められる、などというスキャンダルが明るみに出てきました。

その他、アスパラガスやイチゴ、キュウリの収穫でも、主に東欧から出稼ぎに来ている外国人労働者の現地でのクラスター発生が目立ちました。

コロナ感染に伴い、前々から批判されてきた外国人労働者の作業形態や狭い宿舎でのシェア生活(数人で一部屋、寝床は2段3段ベット、衛生状態を保つのは難しいであろう大人数の共同キッチンやトイレ)が約2週間以上毎日のように大手メディアで報道され続けました。

トニェス・スキャンダルは労働者の人権問題を取り上げ、人間の食卓に上がるまでの、動物たちの飼育から屠殺、加工、そして消費のあり方を見直すキッカケにもなりそうです。


動物は人間の商品ではなく生き物・・・のはず?
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森達也さん著作の「いのちの食べかた」(理論社、よりみちパン!セ・シリーズ、2004年発行)はご存じの方も多いと思いますが、大量生産が引き起こしている問題や、今これからを考える時の適作だと思うのですが、ドイツ語訳がないのがとても残念です。

2005年に多くの人に衝撃を与えたオーストリア・ドキュメンタリー映画『We feed the world; ありあまるごちそう』を始め、消費生活に関わるさまざまなドキュメンタリー映画が発表されてきました。

日本語で同題名のオーストリア・ドキュメンタリー映画(『Unser täglich Brot; いのちの食べかた』2006年放映)も、わたしたちが毎日食べている食品の大量生産過程の動画を淡々と見せ、ナレーションや説明などがなくても、文字や写真だけでは想像がつかなかった現状が身近に見えてきます。


テュービンゲンのデモ日和は続きます・・・FFF
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肉食用動物たちが飼育所で育ち、屠殺所に(ギュウギュウ詰めになって)運ばれ、流れ作業で殺され、解体され、そこからパックされ店頭に並ぶまでの行程はさまざまなドキュメンタリー映画で紹介されてきていて、知らなかったわけではないのです。

でもそれがトニェス・スキャンダルを通し、写真や動画がそこら中で出回り、現在の食品製産業界のあり方、そしてわたしたち消費者の「良いものをできるだけ安く、早く」という矛盾にも目が向けられるようになりました。


例えば現在、養豚業者は5ヶ月半の雌豚1頭では、たったの36ユーロしか収入になりません。

1度に100頭〜200頭は飼育しない限りは、生活が成り立ちません。

そんな死活問題を抱えながら、「地球にやさしく」「動物にもやさしく」更に「ビオ」なんて、考える暇も行動に移す暇もない生産現状が報道されています。


7月もさまざまなデモが続いています。FFF主催のクリティカル・マス・デモ
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ドイツでもカット野菜や加工食品が増えてきました。

調理時間を節約でき、食卓を『豊か』にし、味覚を楽しませてくれる加工食品ですが、この数年で急増しています。

少し前までは常識だった「親の手料理の味」や食材の加工前の匂いや形。
それを知らないまま、子供たちが育ってしまうのでは、という心配から「食育」の必要性が議論されるようにまでもなりました。


「本当においしいモノ」ってなんなんでしょう?

心から安心できる、生産過程が透明な、モノ。

できれば味覚も視覚も良く、それでもって頭から信用でき、美味しく食べれるモノ・・・


年に2、3度「エコ・ビオ関係ない、見るからに身体に悪そうな食べ物」を幸せいっぱいに食べることもあります。
ポテトチップスなどのジャンクフードを一袋ぺろりと食べきることもありますが、普段、加工食品やスーパーのお肉はほとんど買わないようにしています。

やっぱり価格が安いモノは、そんな低価格を可能にするために、どこかに歪があるのではないかと心配になるので、出来るだけ信用できる自然食品店や市場で、割高なので少なめに、買い物をするように心がけています。

お肉は、なんとなくスーパーに並んでいるパックを見ても惹かれないので、街のお肉屋さんで調達しています。


カモミール発見!
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日々口にする(加工)食品。

その原料は世界のどこで、どんな風に作られ収穫されているのか。

そして、どこでどう加工され、わたしたち消費者のもとに届けられるのか・・・

そんなことを考え始めると消費活動範囲は狭まってしまいますが、それはそれで時代の流れに合っているのかもしれません。


コロナによって新たに(再度)見えてきたもの・・・

それは、わたしたちの『消費活動の限界』でもあるのではないのでしょうか。


幻・日中のテュービンゲン
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投稿者:森さん  カテゴリー:
2020年7月29日


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プロフィール

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2011年夏から協会に参加。省エネ担当。技術開発出身で戸惑うことが多く、右往左往しています。ミステリー、オーディオとペットとの散歩が趣味。

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南ドイツの小さな大学町テュービンゲンで「競争するより協同で」を教わりながら育つ。暮らしの中や旅路で出会う人たちの人生の多様性に魅了されています。

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