窓から見える青い空。この空がいつまでも続くように、いろいろ考えたいエコのこと。というわけで、エコ先進国と言われるドイツ、デンマークにお住まいのおふたりにも参加いただき、エコについてのよしなしごとを楽しく気軽に、でも真剣に語り合います。
今日もエコ日和

安全、安心な市民生活


「この冬ほど、道行く人びとの表情が幸せそうにきらきらと輝く冬はなかった」と、地元新
聞の編集者がコラムに書いていましたが、ほんとうに、すてきな2週間でした。
キーンと冷え込んで、ネッカー川の水面にもぴしーっと氷が張ったのです。15年ぶりです。
ときどき太陽も顔を出し、街のなかも森のなかも、毛皮や毛糸の帽子、耳覆いなどでスキな
く防寒した(風邪は頭から引く、です)人たちでいっぱい。まるでアルプスのスキー・リゾ
ートのような賑わいでした。
19世紀に、「都市のなかに、もっと光を、風を」と、それまで市街地をぐるっと取り囲んで
いた中世の城壁を取り壊した欧州の人たち、ほんとうに、戸外の新鮮な空気が好きですね。
駅前の公園では「氷上乳母車」が何台も散歩していました。


ネッカー川の中州には、こんな貼り紙が。
「注意!!! 氷上に立ち入らないでください! 生命の危険! テュービンゲン市」 


ネッカー川の注意書き
風に揺れるこの貼り紙はわたしに市役所のカルテンマルクさんのちょっとコワそうな顔付き
を思い出させ、笑ってしまいました。
カルテンマルクさんは、市民生活の公的秩序と安全を取り仕切る課の課長さんです。彼の名
前やコメントが地元新聞に登場する回数は、市長のそれと同じぐらいに多く、市民にとても
親しい存在です。
このような道路や広場の安全の問題や、学生たちが騒いでうるさい、隣りのパン屋の換気扇
が排出する匂いにがまんできないといった近隣問題、家の前の除雪をどうするか、デモや路
上パフォーマンスをしたい、市民不要品交換市に出店したい・・そんな一切合切を、市民は
彼のところに持ち込みます。

氷が張ったネッカー川の上に出てもいいかどうか、これについてもカルテンマルクさんは、
連日、警告を発しました。「厚み15~18cm以上の氷が川全体を隙間なく覆うようになるま
では、おたのしみはおあずけ。生命の危険があります」
それでも氷上に出る人たちは後を絶たず、日曜の午後には拡声器で呼びかけ、何百人もの
やんちゃな人たちを中州に追い上げる騒ぎになりました。


ネッカー川の中洲

この数日、気温が氷点の上下4、5度のあいだを行ったり来たりするほどに上がってしまい、
ネッカー川の氷もあっけなく融けてしまいました。
そしてハッピーだった冬の手締めの祭りが、いま、最高潮に達しています。
復活祭の前の精進と断食の46日間(四旬節)の前の飲んで騒いでのカトリックのお祭り、
そう、カーニヴァルです。
リオデジャネイロのサンバ、サンバの熱狂、ヴェネツィアの憂い顔の仮面と衣装、バーゼル
の早朝の暗闇に流れるピッコロの音・・・さまざまに特色のある各地のカーニヴァルは日本
でもよく知られていますね。

わたしの住む南ドイツでは方言で「ファスネット」と呼ばれ、木製のお面を付けさまざまに
仮装した「おどけ者・阿呆者」連が街なかを無礼講でパレードします。


ファスネットの様子2
その成り立ちと歴史には諸説ありますが、それはともかく、町や村々の有志が結成したグル
ープの、古くに根っこを持つ土地の風習を保存しようとの主旨は同じです。
この年に一度、ほんの2週間ほどの祭りのために一年暮らす、という熱狂的な「おどけ者」
も多いそうですが、連の、ひとつことに向かう「絆」が人の心を取り込むのでしょうね。

カトリックではないプロテスタント都市であるテュービンゲンでも、1980年代以降に10組ほ
どの連が結成され、他の町や村の連を招待してのファスネット・パレードが開かれています。


ファスネットの様子3
飛んだり跳ねたり、コンフェッティやキャンデーをまいたり、奇声を上げて見物人に悪さを
したり、ポーズをとったり。
こんなイベントも、カルテンマルクさんの仕事なしには立ち行きません。



ファスネットの様子4
見物人も、ほら、こんなふうにメークしたり頭に飾りを付けたりして、はやし立て、はしゃ
いでパレードを迎えるのが「ファスネット作法」です。


ファスネットの様子1




投稿者:森さん  カテゴリー:
2012年2月22日


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2011年夏から協会に参加。省エネ担当。技術開発出身で戸惑うことが多く、右往左往しています。ミステリー、オーディオとペットとの散歩が趣味。

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