窓から見える青い空。この空がいつまでも続くように、いろいろ考えたいエコのこと。というわけで、エコ先進国と言われるドイツ、デンマークにお住まいのおふたりにも参加いただき、エコについてのよしなしごとを楽しく気軽に、でも真剣に語り合います。
今日もエコ日和

美しい空、美しい大地


いつもより少し早めに春を迎えたデンマークです。この冬は雨降りの日が続く暖冬でしたが、どんよりとした灰色の雲が立ち去ると、3月の陽射しが強く温かく地面に届いています。庭先は黄色の節分草や白い待雪草のたくさんの小さな花で春の装い。冬越ししてお腹を空かせたハチやチョウが、花のひとつひとつを蜜や花粉を求めて訪ねています。青い空も地上の空間もまぶしいほどに太陽の光が満ちています。春がこれほどに美しい季節であることを、灰色の冬のあいだに今年もまたすっかり忘れていました。

春一番の花みつばち
樹木の高いところでは小鳥達のお互いを呼び合うさえずりが聞こえています。昼間はポカポカ暖かいので、幼稚園の子供達は昼食のお弁当を持ってピクニック。食べ終えると、二列に並んで手をつないで、お散歩に出かけました。日向の水辺の散歩道の子供達の前方には、シニアの女性たちも友達同士支え合いながら、ゆっくり歩いています。


幼稚園児のお散歩
週末やウィークデーなら仕事を終えた夕刻には、気候が穏やかになったので、ジョギングやサイクリングを楽しむ人々が増えました。丘の上には、大きく広がる明るい青空の美しい景色がありました。急な坂を息を切らして上ってきたサイクリストは、景色を堪能しながら一休み。


仕事を終えてサイクリング
森では秋と冬にひとつずつデンマークを襲った嵐がもたらせた被害の処理が始まっています。もちろん嵐の直後に、森を訪れる人々にとって危険でない状態に回復するための応急処置がされていましたが、人々の通る道から離れたところでは、たくさんの大木が倒れたままになっています。デンマークの森で育つブナやナラの木は、定期的な整備によって伐採されると、木材として建設部材や家具あるいは薪など様々な用途に利用されます。嵐で倒れた大木も、同じように利用するために、幹、枝、枝先など部分ごとに用途に合わせて適当な大きさに切り分けて、森の中の道の傍らに積み上げられます。

地球温暖化が原因で、大西洋上で発生する嵐のデンマークに達する頻度が増えているのだと言われています。嵐の強風と大雨による被害は、高波による海岸沿いの洪水や家屋の破損や倒壊あるいは浸水、そして大木が送電線または道路や鉄道の上に倒れたためにインフラストラクチャーの機能が停止するなど、人々の日常生活に様々な形で影響を及ぼします。また、嵐の跡の修復や整備のために個人それぞれだけでなく自治体も莫大な経費を強いられます。

近年15年ほどの経験から、森林では強風で倒れやすい針葉樹の植林の周囲にブナやナラを植えたり、樹木が重なって倒れないように間引きをするなどの整備が行われているほか、各地方自治体では自然災害対策の予算を用意するだけでなく、送電線を地下に敷いたり、海岸を整備したり、下水道の改善などを行っています。

私の住むヒョースホルムの街はデンマークでは珍しく坂が多く、大雨になると低いところで下水道の許容量を越えて、周辺の建物の地下に浸水することが大きな問題になっていました。海辺の低地の地区では下水道の整備が進められていますが、海から2-3km離れた我家の周辺では、その昔に雨水を溜めるために造られた溜め池を再生することになりました。さらに、森の中にあって放置されていた小さな溜め池は、周囲の斜面から流れる雨水を貯えるために整備されることになりました。この池はかつて、1700年代に築かれたヒョースホルム城を訪れる王家の憩いの場として造られ、しかも城の客人に振る舞われる贅沢な料理のために鯉の養殖もされていたといいます。そこで、整備に併せて、残されている当時の図面もとに王室の人工池を再生することになりました。雪解けあとに工事が始まり、完成が楽しみです。


池の再生
デンマークの上空に雲一つなく、3月12日には全国の太陽電池の発電が記録を始めてから最高値の577 MWに達したと、テレビのニュースで取りあげられていました。もうすぐ春分の日、輝く太陽に人々は春を感じていますが、夜間の気温は氷点下に落ちて、早朝の窓からの景色は霜で真っ白。木の芽はまだ固くとじたままで、「本当の春は、もう少し待たなければならないよ」と告げているようです。それでも、自然のいのちの息吹が、どこからともなく聞こえるような気がします。


屋根の霜



投稿者:福田さん  カテゴリー:
2014年3月17日


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