窓から見える青い空。この空がいつまでも続くように、いろいろ考えたいエコのこと。というわけで、エコ先進国と言われるドイツ、デンマークにお住まいのおふたりにも参加いただき、エコについてのよしなしごとを楽しく気軽に、でも真剣に語り合います。
今日もエコ日和

渡り鳥は北の国から南へ向けて


温かくて天気が良いので、10月になったのを忘れていました。9月には、北欧人が「夏日」という気温が20℃を越える日があって、青空の下、サイクリングやランニング、森への散歩等々、屋外活動を充分楽しめました。森さんのお話しにありましたが、北欧の人々にとっても、冬の寒くて暗い季節を健康に過ごすために、明るい季節に太陽の光を浴びてビタミンDを充分蓄えておくことが大切です。最近は皮膚がんの予防のために、太陽光の強い時間帯の日光浴や屋外活動を避けましょうという、公共広告がありますが、北欧の人たちは気にしていないようです。

けれども今はもう、樹木の葉が黄色や赤に色付いて、風に吹かれると散って空中に舞っています。気温は平年より高くて15-18℃ですが、自然の秋は深まりをみせています。夕食時に食卓越しに窓の外の風景を見ると、すっかり宵闇に包まれていて、秋分の日を過ぎて明るい時間が短くなったのだと気づきました。


IMGP1624紅葉IMGP1620落ち葉.JPG
雨降りの翌日は気温が下がったので、コットンのマフラーを首に巻いて散歩に出ると、どこかから「クヮー、クヮー、クヮー」と甲高い鳴き声が聞こえてきました。空を見上げると大きなV字型に編成を組んだ渡り鳥の群れが飛んでいます。数十羽の雁の群れで、きっとスウェーデンで夏を過ごしたあと、南の国で冬を越すために渡っていく途中なのでしょう。数日前の晴れの日には、独特な鶴の鳴き声が空に響いていました。鶴が大きな翼を広げ、群れをなして空の高いところを飛ぶ様子は雄々しく美しく、感動的です。北の国からアフリカや南欧へ向かう鶴や他の渡り鳥にとって、デンマークは羽を休めて、食糧を摂る休憩所です。秋と春には、浜辺や湖、湿地帯に、数多くの種類のたくさんの水鳥が集まります。北極圏に近い地域から飛来する白鳥や雁などのうちにはデンマークで越冬する群れもいます。


IMGP1627白鳥の親子
秋の空気が漂う頃には、海や河川の温度が低下して、デンマークの川にサケやマスが海から入ってきます。農業地帯や森の中を抜けて流れる小さな川には、サケやマスの稚魚や幼魚が生息していて、成長して海へ泳ぎ出た魚は、数年後に大きな成魚になって生まれた川へ戻ってきます。天候や環境の変化に敏感な小さな川の、魚や鳥そして植物の生息を維持するために、自然保護団体や釣り人協会など団体が管理と整備や保護を行っています。

私の住まいの近くにある、高台の湖から流れ出る小さな川は、河口までの途中で、もうひとつの川と合流して海に流れ出ています。2つの川にはパーチ(カワメバルの仲間)、パイク(カワカマスの仲間)やマス、そしてヒメハヤの仲間のような小さな魚などが生息しています。春と秋には、多くの釣り人が海から川にはいってくる大きなマスを釣りに訪れます。河口から湿地帯や緑地帯、農地を流れて2つの川の合流地点あたりまでは、地元の釣り人協会が管理をしていて、マスやパーチは釣りあげたら直ぐに放流することが規則になっています。


IMGP0665マスの幼魚
川沿いには自転車道や遊歩道が設けられていて、たくさんの地元住民が憩いの場所にしています。けれども魚が泳いでいる姿を見ることは、ほとんど無いので、大きなマスやサケが泳いでいるのを知らないのです。ところが、10月最初の土曜日に、上流にある汚水浄化設備が一時的に機能停止して、450m2もの汚水が川に流れ込み、たくさんの死んだ魚が浮き上がりました。過去にも同じ原因で、2つの川の魚が大量死したことがあります。今回は運悪く、海から川に上ってきていた大きなマスが死んでいるのを水面や川岸で見た地元の人々は大変驚いて、しかも新聞やテレビニュースでも取りあげられて、水質汚染の事故は多くの人々から注目されました。死んだ魚の数は100匹以上、汚染は微生物から水草へも影響を及ぼしているので、川と川岸の生態系の回復には6-7年掛かるだろうという環境保護団体の説明です。

川の汚染事故に関わる報道を聞いていて、私たち人間は天然資源を酷使し、自然と環境を汚染し破壊し続けているのに、どうして自然の自己再生できる力に任せたままで平然としていられるのだろうと考えました。汚染による影響を受けたのは、死んでしまった魚や動植物だけでなく、汚染水が流れ出た海域や周辺一帯の海岸に生息する生物と、そこに暮らす人々でもあるのに。幸運なことに、地元で親しむ自然を大切に思う川の流域の住民は、早急な汚染の対処と将来の対策を望んでいます。

鳩の集合住宅ですか?自治体が設置する鳩用の巣箱を、デンマークでは見たことがありません。温かい季節が短い北欧では鳩の子育ての期間が短いのだと聞きました。公園や広場に居る鳩は都市に限られていて、数は多くないのかもしれませんが、デンマークの在来種でなければ保護しないでしょうし。森には鷲やフクロウのための大きな巣箱が背の高い木にかかっていますよ。

そうそう、夏の間に育った白鳥の子供は、親鳥と同じ大きさになりました。もうすぐひとり立ちです。




投稿者:福田さん  カテゴリー:
2014年10月17日


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2011年夏から協会に参加。省エネ担当。技術開発出身で戸惑うことが多く、右往左往しています。ミステリー、オーディオとペットとの散歩が趣味。

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