窓から見える青い空。この空がいつまでも続くように、いろいろ考えたいエコのこと。というわけで、エコ先進国と言われるドイツ、デンマークにお住まいのおふたりにも参加いただき、エコについてのよしなしごとを楽しく気軽に、でも真剣に語り合います。
今日もエコ日和

春が来た


南からの温かい空気が北欧に広がっていた冷たい空気にぶつかって、デンマークに雨を降らせています。厚い灰色の雨雲が切れると、青空が広がって、上空の高いところに浮いている白いフカフカの雲が現われます。もう雨の粒が冷たくないのに、春が来たのだと感じます。そして、雨が降るたびに風景の緑が広がります。路地には野草の双葉が開いています。住宅地の庭木や森の高木の枝には、たくさんの芽が膨らみ始めました。雲の間から陽光が輝くと、小鳥たちのさえずりが近くに遠くに聞こえます。冬のさえずりとはトーンが変わって、明るく歌うように響く声は、春の訪れを告げているようです。
 

陽光で明るい森
 
森にはアネモネの白い花が地面を覆うように咲いています。樹木の枝に葉が付く前の、春の陽射しで明るい森には、散歩をする人、ランニングをする人、自転車を乗る人、それぞれに自然を楽しむ人々がたくさん訪れます。冬から春へ、そして春から夏へ、季節が変わって暖かく明るくなると、海や湖沼や河川そして浜辺、森や緑地や広場などでの屋外の活動を楽しむ人々が多くなります。屋外シーズンのスタート前の4月中旬に、デンマーク自然保護協会は全国一斉での屋外の「ゴミ拾い」を毎年催しています。
 

アネモネ
父子で自転車
 
今年は前例にないほど多くの参加者の登録があるそうです。まずは4月11日から5日間に全国の学校の児童と生徒123.000人ほどが地元の自然を訪ねて、自然にあってはならないものや環境を汚染するゴミを拾います。そして17日日曜日の全国一斉ゴミ拾いの日には、自然保護協会の各地支部をはじめスポーツクラブや趣味のグループなど850の団体が地元でのゴミ拾いを主催します。毎年、大木の根元や草むら、大きな石のかげから、大小の忘れ物や落とし物から捨てられたものが出現します。特に子供たちは自然の中に隠された不思議な「落とし物」を発見するのが得意なようで、驚くような拾いものが報告されています。
 
近年「健康ブーム」もあって、浜辺や森など自然環境で運動をする人が増えていて、そのこと自体は好ましい傾向ですが、残念なことに、飲料水のボトルやビニール袋などの無造作に捨てられるプラスチック製の廃棄物が増えているのだそうです。そこで今年のゴミ拾いではプラスチックのゴミを注目しています。
 

散歩
 
ところで、犬の散歩中にフンを入れた黒いビニール袋を垣根や草むらに投げ捨てる人が多いのだそうです。人々の社会生活における倫理観の低下が議論されるようになって久しいデンマークですから、自分の家に持ち帰りたくないものを他人の家に捨てる人もいるのでしょう。フン袋のうちには生物分解性の袋もありますが、それでも土中で分解されるまでには長年を要するので、森の茂みや野原の草むらに捨てられてしまうと、数年は「プラスチック製のゴミ」として残ることになります。ですから、自然保護協会では今年のゴミ拾いの日には、大量のフン袋が収拾されると予想しています。なんだか情けないですね。
 

春の森
 
ようやく春を迎えたデンマーク。森にも野原にも広場にも庭にも、地面は緑に色づいて小さな野草が、今年もまた花を咲かせています。けれどもところどころで、倒れたり枝が折れたりした木が残っているのを見ると、冬の嵐を思い出します。厳しい寒さや、大きな嵐や、人々の営みによる負荷に損傷を受けながらも、耐えて新しい息吹を取り戻す自然の生命力に感動してしまう春が来ました。
 

冬の嵐の痕
芽吹いて


投稿者:福田さん  カテゴリー:
2016年4月12日


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