窓から見える青い空。この空がいつまでも続くように、いろいろ考えたいエコのこと。というわけで、エコ先進国と言われるドイツ、デンマークにお住まいのおふたりにも参加いただき、エコについてのよしなしごとを楽しく気軽に、でも真剣に語り合います。
今日もエコ日和

冷たい雨雲の向こう側



太陽の光の温かさに、雪も氷も溶けて、小さな花が庭にいっぱい咲いて、冬は去り、早春のポカポカ陽気で、桃の節句を迎えました。コペンハーゲンでは早咲きの桜が花を開いたほどです。


IMG_0178早咲きの桜.JPG

ところが青空は消えて、どんより曇り、雨降りの日が続いたのです。それでも、一週間のスキー旅行を終えて帰ったら、どれほど緑になって多くの花が咲いているのだろうと、思い巡らしていました。雪山のアルプスからデンマークまで北へ向かうと、帰途のドイツでは樹木が芽吹いて春の装いです。白や黄色の花が満開の小木を、あちらこちらに車窓越しに眺めるうちに、ドイツとデンマークの国境を超えました。けれども緑の香りは、国境で急ブレーキをかけて止まっていました。

大西洋から冷たい風が吹きつけています。二週間前の暖かい日に、グングン伸びた水仙はつぼみを硬く閉じたまま。アルプスの山あいよりも、デンマークの空気の方が肌に冷たく感じます。北欧の春は足踏みをしたままです。


IMG_0192アルプスの雪山.JPG

この冬は暖冬でしたが、雪が積もったり、路面が凍結したり、寒いというのに、たくさんの学校生徒が、首都コペンハーゲンの国会前や、それぞれの住む町の広場で、地球の気候のために集まりました。森さんのお便りで紹介のあった、16歳のスウェーデン人のグレタ・トゥンベリさんがストックホルムの国会前で始めた「気候のための学校ストライキ」に、隣国のデンマークの若い人たちも共感し立ち上がったのです。「未来がないのに、どうして学校へ通うの?」というグレタさんのシンプルなメッセージへの共感の輪は直ぐに世界中に広がって、ベルギーやドイツなどヨーロッパ諸国だけでなく、カナダやブラジルの若者たちも未来の気候のために集まりましたね。12月にポーランドで開催された世界気候会議COP24では、グレタさんのスピーチが多くの会議参加者の心を動かしました。

1980年代に既にオゾン層の破壊や地球の温室効果による気候変動は問題提起され、そして対策が検討され始めていました。やがて京都議定書という形で温暖化を抑制する国際的な協定に至ったのです。それでも環境や気候への配慮の欠けた、産業と経済の発展を求める活動は継続し、現在でも地球の気温上昇には拍車がかかった状態です。

北米での酷暑と酷寒、世界各地域での超大型の嵐や台風の頻発、極地や高い山脈での万年雪や氷河の減少、赤道付近での砂漠の拡大など、気候は激化し、地球は姿を変えつつあります。夏に冬に、大きな災害のニュースを聞いては、美しい青い地球が壊れていくというのに、何もできない自分自身の無力さを感じて、私はただただ悲観的になるだけでした。

1990年頃には「環境に優しいデザイン」に取り組むデザイナーの間では、パラダイムシフトが必要だと話し合われていましたが、私たちデザイナーの小さな声は経済活動の大音響の中で消失してしまいました。

ところが、スウェーデン人のグレタさんの声は世界中の人々に届いたのです。壊れかけた地球を守るチャンスが訪れたように思います。



3月の空気は冷たくても、雨雲の間に青空がのぞいたら、温かい衣類に身を包んで、散歩をしたり、ランニングをしたり、サイクリングをしたり。雲の切れ間から陽光が差し込むと、急に明るく温かく、春は太陽に連れられてくるように感じます。

いつも歩く城跡の堀で、犬の散歩中の紳士とすれ違い、笑顔で「こんにちわ」。小犬が私の足元を走るすぎる様子を見たときに、その紳士が落ちていたゴミを持参のビニール袋へ入れたのを目にしました。そして、もう一度、笑顔で会釈。

森や浜辺や遊歩道を散策中に、散々している廃棄物を拾う人が増えています。健康のために日毎の散歩に出るシニアが多いようですが。「ゴミがなくなれば、自分は気持ちが良いし、きっと他の人も気持ちが良いに違いない」と言っているのです。

今日は朝から青空が広がって、窓の外の冷たい空気が陽光に輝いています。今週は晴れの日が続くのだと、明るいニュース。そういえばもう春分の日。春に向かって、明るさが増してきました。





投稿者:福田さん  カテゴリー:
2019年3月20日


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