飛行機雲を探して
暖かい日差しに、時折冷たい風がまだまだ吹く、だんだんと春めいてきたテュービンゲンから、こんにちは。
飛行機雲をめったに見かけなくなった、マグノリアの季節
3月26日の朝にドイツ観光客を連れて帰国をする予定だったのですが、先日、ドイツ政府の国内外での移動を最小限に控えるようにとの声明後、今年の日本ツアーの延期(キャンセル?)が決まりました。
ドイツ全国にて、2人以上で「集まる」ことは(3月23日には)控えるよう、後日、禁止されましたが、同居家族は別、ということで、先日からシェアメイトが家族、ということになるみたいです。
なんかとってもややこしいのですが、しょうがないのか、それ以来、ゆっくりシェアハウス内や近辺で暮らしを営んでいます。
時どきスーパーなど、テュービンゲンに買い物に出ますが、出来るだけ自転車、もしくは徒歩で移動を心掛けています。
ドイツでは「ハムスター買い」と言われていますが、トイレットペーパー、小麦粉、消毒剤、
その他いろいろ(先日はポテトチップスの棚1列がほぼ空っぽになっていました)が
スーパー店頭から姿を消しました
いつもは下段にある小麦粉やパスタなど、ハムスターが漁っていった後・・・
コロナウイルスの日常生活への影響は日に日に増しています。
ジョンズ・ホプキンズ大学によると、3月27日には、ドイツ全国で5万件以上の感染が診断され、約340人の死亡が確認されました。
8万人都市のテュービンゲンでは、同日までに、524件の感染が確認されています。
友人知人で検査を受けた人、その内で陽性だった人も数人。
今現在では、テスト結果が出るまで約1週間掛かるそうです。
今後、4月末までには一日最高20万件まで検査(全自動機器)を増やすようにする、とされています。
データを収集し、分析しないことには始まらない、と症状のある人から検査をスムーズに受けられるように、検査数もぐんぐん上がっていくことが期待されています。
検査結果を基に、抗体検査の開発も進められている上、情報共有のために、全国大学病院のネットワーク化が図られ、データ収集を、そしてコロナ対策を、急いでいます。
入店制限が掛かって以来、立ち位置がマーキングされているホームセンター出入口
ドイツ全国では、3月半ば頃から飲食店はほぼ全て休業、もしくは短縮時間での営業。
全国の学校や保育園は4月20日まで閉校。
基本、一人もしくは二人行動。
出来る限り他人と1メートル半、可能であれば2メートル距離を取る。
・・・そんな非・日常が続いています。
日本ではあまり気にならなかった人との距離が、生活習慣の握手やハグが控えられているからか、初めの内はとてもぎこちなく、気になり、ストレスにも感じましたが、だんだんと慣れてきました。
入店上限数、45人まで
日々、数カ所のシェアハウスなどを点々とし、多くの人と接する生活を送っているのですが、近頃顔を合わせるのは自宅でシェアメイトやお隣さん、そしてスーパーのレジのおばちゃんたちに限定されつつあります。
その他の多くの人とは屋外での距離を置いた関係を保っていますが、そろそろ人肌が恋しいというか、「自粛疲れ」を感じるようになってきました。
周りの声を聞いてみると、コロナ感染自体よりも、コロナが生活に及ぼす影響のほうが大きく、うつ病や孤独死、家庭内暴力の増加、失業、など多くの問題が懸念されています。
その一方、スーパーや薬局以外の殆どの店が閉店している今、いろいろ考える時間もある、いい機会なのかもしれないと、期待もあります。
それというのも近頃、飛行機雲も滅多に見かけなくなって、いくつもの大きな工場が止まり、気のせいなのでしょうか、空気が今までより美味しく感じます。
それに、一人や二人、少人数で行動しているからか、隣近所や道ですれ違う人びとと軽い挨拶を交わしたり、小さい商店には一人ずつ入店し、売り子さんと一対一で接するので、自然とのんびり「いかがお過ごしですか?」とただの挨拶ではなく、心からの人びとが今どういう暮らしをしているのかという関心から話をしたりする機会が多くなってきているように感じます。
ベランダ花見
27日、500億ユーロ(約6兆円)の自営業者や小企業に対する直接支援や6.000億ユーロ(約72兆円)の大企業に対する安定基金が議会で決まりました。
変化が激しく先が見えない毎日ですが、世界中でコロナウイルスが早く収まりますように、みなさまも身体と心にくれぐれもお気を付けて、お大事にしてください。