アフリカ大陸から、こんにちは
サハラ砂漠の砂埃が風に乗って、雲と一緒に飛んで来たテュービンゲンから、こんにちは。
サハラ砂漠の贈り物は野原にも。朝夕はまだ氷点下になったりジャンパーが必要ですが、
それでもテュービンゲン、一段と春めいてきました。
ミツバチもヒメオドリコソウの間をのんびり飛び回っています。
3月半ば、数千キロ離れたサハラ砂漠の砂埃が雨となって降ってきました。
傘をさしていて折りたたんだ時、雨滴が濁っていて目の錯覚かとも思ったのですが、雨風さらされる道端の駐輪所に置いてあった自転車を取りに行って、一目瞭然でした。
黒い愛車は赤茶色掛かったクリーム色のまばらな模様にコーティングされていて、周りを見渡す限り芝生はもちろん、車も自転車も建物も、人々の上着までもが『サハラ・スタンプ』を押されていました。
そのままにすれば車や自転車の表面にサンドペーパーをかけたよう、傷がついてしまうということで、ガソリンスタンドの洗車場には連日長い行列が出来、わたしはお隣さんが高圧洗浄機でバルコニーを掃除しているのを見、ここぞとばかり自転車を押していき、洗浄機を使わせてもらいました。
白かった車が一雨で・・・
クラシックカーもサハラ模様
屋根がないベランダも砂埃に覆われ、乾いてからはまるでニスのように
そこら中へばり付いています。
ドイツで2020年3月から2年間続くさまざまなコロナ感染予防対策は、社会経済活動の負荷が大きすぎる、とされ、新規感染者数が高止まりでも、方向転換に。
(3月を通して、人口8万人のテュービンゲンではほぼ毎日約600〜900人の新規感染者が見つかっています。)
(重症・)病床使用率を目安に今月、3月20日からドイツのコロナ感染予防対策は全国的に緩和され(と言えども州ごとに対応。南ドイツ、バーデンヴュルテンベルク州、そしてバイエルン州では4月2日から緩和予定)、公共交通機関や屋内での催し物などでのFFP2マスク着用義務が残るだけになりました。
これからの暖かい季節。去年同様、もしくは増して、秋までは感染者数も減少し、日常的な日々が戻ってくるかもしれないと、期待は膨らみます。
セイヨウスモモももうすぐ満開
コロナ禍の影響で昨年夏ごろからアジアから供給している、コンピューターや車の生産に必要な原料や部品が足りず、ライン製造工場は一時停止を余儀なくされ、労働者は時短勤務・・・
その上燃料費(エネルギー・ガス価格)上昇、それに伴い輸送コストも食料価格も上昇。
生産者、消費者共に、物価上昇が生活に響いている中、欧州の(主にムギ、ヒマワリ、ナタネ、アマ、ダイズなどの)穀物倉庫とまで呼ばれるロシアとウクライナの戦争によって益々負担が増えてきています。
2年前、先が見えないコロナウイルスに対して、トイレットペーパーや消毒剤、小麦粉などの買溜め(ハムスター買い)が目立ちました。
そして現在、プーチン大統領が軍事侵攻を始めてからは、ドイツでは特にヒマワリ油やパスタ、缶詰食品や小麦粉などがハムスター買いされているようです。
EUの経済制裁措置は日常的な場でも目につきます。スーパーのルーマニアと
ポーランドの間にあったロシア産食品棚は軍事侵攻2週間目から空に。
ロシア産ウォッカなども、大手スーパーの店先から消えました。
プーチン大統領下で続くウクライナ軍事侵攻、そしてロシアに対する諸国の制裁措置は世界中に大小様々影響を及ぼしています。
例えば東アフリカの国々のお茶、切り花、果物やコーヒーなどの輸出品の多くがロシアとの取り引きで賄われていましたが、ロシアがSWIFTシステムから外されたことや飛行区域の制限によって需要は大幅に減少。
反対にパンやフラットブレッドを主食とする国、エジプトは人口約1億200万人、世界一のムギ輸入国。毎年約1300万トンのムギを輸入、その半分はロシアから、半分はウクライナから受給していました。
レバノン(人口700万人弱)もまたエジプト同様にムギを輸入、約60%をウクライナから、約15%をロシアから受給。
この両国は今、国民の食=政治的安定のため、新しい供給先を必死になって探しているとニュースになっていました。
テュービンゲン市役所前にもウクライナ国旗が掲げられています
世界各国での武装強化。
競って武器を開発していたところで殺し合いのない世界、平和、を実現できるのでしょうか?
わたしたちフツー人には募金集め、物資支援、デモ(意思表明)ぐらいのことしか出来ることはないのでしょうか?
これ以上犠牲者が増えないこと、プーチン大統領が軍事侵攻をやめること、いつか平和な、殺し合いのない世界が実現されることを願うばかりです。
春を告げるレンギョウが青空によく映えます