窓から見える青い空。この空がいつまでも続くように、いろいろ考えたいエコのこと。というわけで、エコ先進国と言われるドイツ、デンマークにお住まいのおふたりにも参加いただき、エコについてのよしなしごとを楽しく気軽に、でも真剣に語り合います。
今日もエコ日和

雨と秋

雨が降るたびに、気温が低くなって、風に流れる雲の合間に、青空が広がって太陽のまぶしい光が空気に満ちても、もう季節は秋。樹木の葉は日ごとに黄色や赤に染まっていって、雨と風が通り過ぎた後の森の地面には、たくさんのどんぐり。ヘーゼルナッツも食べごろ。住宅地では枝にたわわに実った真っ赤なリンゴ。そして、赤茶色のリスが長いしっぽをたなびかせて、生け垣から飛び出して通りをあわてて渡っていくところに出会わせるのも、秋の出来事。リスも小鳥も木の実を集めるのに大忙し。植物も動物も冬のしたくを始めています。


雨上がり赤いりんご
「今日は(暖房の)ラジエターの点検をしているから、うるさかったでしょう」とは、定期検診で訪れた歯医者で。温かい日だったのだけれど、9月末には暖房が必要になるから、寒い日への準備が始まっているのだなと、暦の季節が思われました。そういえば、夜間は一枚衣も増えて、ときどき、「暖房を入れようかな」と考えることもあります。窓の向こうに見える御近所さんの屋根の煙突から、早朝には煙が立つようになりました。暖炉に火が入りました。


雨雲と秋の色
デンマークではCO2税とエネルギー税が課税されているため、ガソリンやディーゼル、灯油などの石油系燃料は高価で、しかも近年2-3年は価格がさらに上昇しています。そこで、施設だけでなく家庭でも、暖房のラジエターと給湯用のボイラーを灯油型から、経費がやや低めの天然ガスのものへ代えています。そして一戸建て住宅では、ラジエターでの暖房の補助的に、暖炉や薪ストーブを利用する家が増えています。新たに薪ストーブを備え付けたり、木屑やおがくずを圧縮して固めたペレットを使うストーブを設置する家もあります。

先日訪ねた木製家具の企業では、「会社全体のCO2消費量を減らすために、工房から出る木屑を燃やして暖房に使っている」という説明を聞きました。「コ」の字型の建物の中心に特製の大きなボイラーがあります。デンマークでは企業の加工や製造に必要な電力や石化燃料などエネルギーや、排出する排気ガスと排水、あるいは廃棄物のそれぞれに、CO2税とエネルギー税のほか、処理のための手数料等が課せられています。税額や料金はそれぞれ量に伴って増減するので、エネルギーの消費や排出物と廃棄物の量の減少に、各企業は努力しています。ですから、この企業では廃棄物である木屑を暖房や給湯のエネルギー源として利用することで、もちろん石化燃料の消費を抑えるとともに、税や手数料の料金の低減も実現しています。暖房は石油かガスでという既成概念が思考のどこかにあって、「木屑を燃やす」とは予期になく、小さな驚き。

また、首都のコペンハーゲンの運河沿いの水辺の再開発では、地域の資源を利用した工夫をしています。運河は昔から海運に利用されていて、輸送されて来た物資の荷揚げをする港の周辺に倉庫や工場の建ち並ぶ産業地帯が広がっていました。海運が陸運に移行したため、その地域は大規模な再開発事業が進み、現在は新しいオフィスビル街に生まれ変わっています。ところで現代の企業の業務では、さまざまな仕様の多くの通信機器が使用されています。一般のオフィスでは各種機器から排出される熱は作業をする室内環境に支障がないほどですが、数多くのスーパーコンピュータを稼働して業務を行う通信技術専門企業や、大きなスポットライトを幾つも使うテレビスタジオのある放送局では、機器の廃熱によって気温が上昇する室内の空調が必要です。そこで、運河の水をオフィスビルの地下に取り入れて、コンピュータから出る熱の冷却をしているそうです。そしてもちろん、オフィスの室内の冷房も、この設備の一部になっています。コペンハーゲンの運河に沿って、この方法で冷房をしているオフィスビルや住宅が増えています。


雨のあいまに夕日が射して
雨上がりの空、灰色の雲のあいだから漏れる太陽の光が反射する水面を見ながら、地域の地元に適した方法によって環境やエネルギー利用を行うことで、現代のわたしたちの暮らしが持続可能になっていくのだと思いました。









投稿者:福田さん  カテゴリー:
2013年9月19日


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